三重県森づくり安全技術・技能地域推進協議会

安全確保

危険回避の心構え

  1. 慣れた作業でも油断しない

同じ仕事を続けていると、飽きてきます。さらに同じ作業のくり返しなので無意識に考えず、慣れで作業をしがちです。慣れてくると必要な手順を省くこともあります。とくに安全確認手順は面倒なので省きがち。安全確認手順を省いたために起きた事故が大半です。事故を起こしてうれしい人はいません。面倒と思っても安全確認手順は必ず守りましょう。

 

  1. 危険なものや所には近づかない

エンジンを使用しているので、エンジン音と機械が動く音がするので危険なものはわかるでしょう。足場が悪かったり不安定なところが危ないのは素人でもすぐにわかります。困るのは各作業や使用器材などにより危険個所が異なることです。現場ごとに朝一番の打ち合わせで危険な場所について確認しておくよう習慣づけましょう。

作業中の人は仕事に熱中しているので周囲への注意がおろそかになります。作業中の人に近づく前に、大声、警笛や安全な距離をおいて相手に見える場所に移動して自分が近づくことを知らせてから相手に近づきましょう。

 

  1. 重量物の下は立ち入り禁止

上にあるものはいつも下に落ちようとします。クレーンで下げた荷物、集材機で吊り上げた材などの下にはけっして行かないよう気をつけましょう。材を釣り下げたロープが切れたり外れたりして、落ちた木に当たる事故は珍しくありません。

山の上にあるから落ちてこないと安心していると、山の上にあった丸太が坂を転がり落ち下にあった車に当たった事故もあります。作業前、さらに作業中は落ちる危険のある石や材の存在に注意します。距離があっても同じ斜面で上下同じ位置で作業をするのは危険です。

もちろん、危険な状態になる材があったり作ったりしたら、落下止めの杭を打つなどの処理をして危険な状態を作らないよう注意も怠りなく。

 

  1. 健康管理をする

どんなに注意しても自然相手の仕事です。さらに一緒に仕事をする相手がいつも完璧に仕事をしていると考えるのも危険なこと。いつ予定外のトラブルが発生するかわかりません。危険な状況になるそうな気配を感じる、危険な状況に落ちても冷静に行動すれば事故を防ぐことができます。

 運動神経が良い人でも体調が悪いとそちらに神経がとられてしまい、危険の気配を感じたり、危険回避行動が遅れがちです。仕事中の体調を常にベストの状況に保つよう、睡眠時間、バランス良い食事など毎日の生活に注意しましょう。

  1. 危険な動生物を知ろう

知っていても笹の葉、ツルの仲間の刺などで手や足の皮膚を切ったり刺したりすることがあります。下刈りをしている最中に誤って蜂の巣に近づき蜂に刺されたり、マムシに噛まれることもあるでしょう。

 体調が悪かったり、刺された場所が悪かったりすると死亡することもあります。蜂やマムシなどの特に危険な時期や場所について知識があればある程度防ぐことができます。

 狩猟期間中、山で作業をしていた人が猟師さんに獲物と間違えられ打たれることもあります。すぐに見分けられるよう作業着の一部にオレンジ色など派手な色を使ったり、ラジオをかけて音を出すなど自衛対策をとりましょう。誤って撃たれる事故は事故にあう方と事故を起こした両方が不幸になります。

 

  1. 講習会への参加

林業作業ではけがをしながら作業をおぼえるといわれるほど、けががつきものの作業です。だからといって、けがをしても仕方がないと諦めていては作業中のけががなくなりません。けがをしながら作業を覚えるといっても、痛いおもいをするのはけがをする本人ですから、けがをしたくないのが人情でしょう。

作業中に亡くなった方でも、事故にあいすぐに助けにきてくれれば助かったケースが少なくありません。その時に、適切な応急手当ができれば治療にようする時間や回復期間が格段に少なくなります。

日本赤十字や各消防署で開催す応急手当の講習会に参加する。労働監督局で発表する事故統計や事故の報告には目をとおす。など日頃から事故に備えておく心掛けがあれば、事故を防ぐことにつながります。

 

危険予防のためにはこうする

  1. 服装装備

 ヘルメット着用しているか、ヘルメットの紐はあごで結ばれているか、ズボンや上着の裾がしまっているかなど正しい服装で作業に臨むよう習慣づけましょう。

 せっかくヘルメットをかぶっていてもあご紐をしめていない時に、ヘルメットにものが当たってもヘルメットは衝撃を吸収できません。靴の紐がほどけ、転がってきた材を避けようとして靴の紐を踏み、転んだために材を避け切れない。いつトラブルが襲ってくるかだれにも予想できません。トラブルが起きても正しい服装で怪我を防ぐことができます。

 

  1. 機械の点検

機械が正常に作動しないため、無理して使い機械が破損する。飛んできた破損した部品に当り怪我をすることがあります。はじめて使う機械の操作を確認せずに動かして、反対に動き事故になったケースもあります。

 さらに機械が正常に動くよう点検することにより、作業開始後に発生する故障を防ぐこともできます。作業途中で機械が故障すると、その機械のために作業全体を止めなくてはならないことも珍しくありません。

 このように事故を防ぐだけでなく、支障なく作業を進めるためにも使用機械の事前点検をを忘れないようにしましょう。

 

  1.  打ち合わせ(作業に取り掛かる前のKYKなど) ※KYK=危険予知活動

各人の作業内容、作業手順、休憩時間など作業進行予定、トラブルが起きた時の対処など毎朝、一日の仕事を確認することで、連絡ミスによるトラブル防止、トラブル・事故が発生した場合にも、各人が各人の判断で適切な対処をとることができるでしょう。
2人でチームを組むと、トラブル・事故発生時の対応が迅速、スムーズにできます。


さらに各人(各チーム)がその日のスケジュールを確認することで、作業が早く終了してもどの作業を手伝えば良いか判断ができるので、作業を効率良く行うこともできるでしょう。

 

  1.  準備運動

特にラジオ体操をする必要はありません。作業開始前、動く準備のできていない各部の筋肉をほぐし、動く用意ができればよいわけです。ラジオ体操や森林組合や労働監督局等の体操を参考にして、仕事前に準備運動しましょう。





Copyright (C) 2010 三重県森づくり安全技術・技能地域推進協議会 All Rights Reserved.
inserted by FC2 system